ファッション雑誌を見ているとパンプスとミュールの違いについて疑問に思ったことはありませんか?
そもそもパンプスやミュールの定義とかってあるんでしょうか?
今回はそんなパンプスとミュールの違いについて、詳しくまとめてみました。
いわゆるパンプスは私たち日本人の女性にとって昔から馴染みのある婦人履物ですよね。
パンプスという言葉ならお母さん世代はもちろん、おばあちゃん世代でも通じることでしょうし、お持ちの方もいらっるかと思います。
それに比べて日本では年齢層によっては知名度の低い浅いミュールという単語、お母さん世代でも理解している方はは少ないかもしれません。
ですので、なんとなくミュールとはパンプスから生まれたもののように思えてきますよね。
実はパンプスはアメリカ英語の呼び名から始まっています。
本来はイギリス英語のCourt shoe(s)という革靴の一種です。
今でこそ女性の代表的な履物のイメージですが、本来は紳士靴や婦人靴の区別なく正装の革靴のことをさしました。
ほら!フランスのベルサイユ宮殿にあるような王様の靴は、踵のあるパンプスに見えませんか?
パンプスは中世に紳士淑女がドレスや洋服を少しでも美しく着こなすため、自分たちの足を長く見せることを目的に履き始めたようです。
パンプスは社交界で履く外履きが進化したものなのです。
これに対してミュールは室内履きが起源と言われています。
そうです!室内履きといえば脱ぎ履きが楽なように踵部分がないスリッパのようなものですね。
ミュール自体の歴史はエジプト時代のサンダルなどかなり古いものらしいのですが、ファッション性のあるミュールの流行は17世紀の宮廷内でビーズなどの凝った装飾をあしらい、ゴージャスでおしゃれに発展したものです。
有名なマリーアントワネットもミュールを履いていたようです。
たしかに室内とはいえ、ドレスですからスリッパでも踵が必要になりますよね。
このようにミュールはパンプス寄りに思いがちですが、実はサンダルに近いと考えるべきなのかもしれません。
そんなミュールをファッショナブルに現代日本に有名にしたのはオードリヘップバーンの代表作『ローマの休日』だといわれています。
当時はヘップサンダルと言われたらしいです。
■スタイルの大きな違い
以上のような歴史を踏まえて改めてパンプスとミュールの違いについて考えてみます。
現代のパンプスの定義とは甲部が浅く、脱ぎ履きの口が大きく開いていてつま先と踵(かかと)部分が覆われている形状の踵6センチ以下の女性靴のことをさします。
(もっと高いヒールは、ハイヒールです。)
これに対しミュールとは踵部分をカバーするベルトや紐などがなくオープン状態で、甲部分とつま先のみを覆うスタイルの女性靴です。
■用途の違い
パンプスはビジネスシーンはもちろん!就活や入学式、卒業式、お葬式など正装を求められる時に履くこともできます。
一方でミュールは服と同じで露出度が高くきちんとした場には相応しいイメージではありません。
ですがファッション性や女性の足を美しく見せるという意味では効果抜群の靴なので、パーティや街歩きには重宝されます。
■歩きやすさ
歩けるのはもちろん、長時間でも疲れないものや「走れる」までをうたっているパンプスがあるように、ビジネスシーンの忙しい時でも機能性と美しさを求められるパンプスに対し、ミュールは長時間の歩きやすさや疲れない履き心地を求めにくいものです。
ファッション性重視と考えるべきでしょう。
以上のようにパンプスとミュールでは歴史やスタイル、シチュエーションも違ってきます。
そのときの雰囲気やシーンに合わせて足元のオシャレを満喫したいですね!