急な弔時の機会は、いつ訪れるかわからないものです。いざという時のために、喪服と合わせて、靴までしっかり準備しておきましょう。
パンプスにも、ブラックフォーマルのマナーがあり、黒なら何でもいいというわけではありません。大人の女性の品格は、足元にこそ表れます。
フォーマルなシーンで恥をかいてしまうことのないよう、あらかじめルールを知って、正しい一足を準備しておきましょう。
喪服を着る際に用意するべきパンプスとは、どんなものが良いのでしょうか？
光沢や飾りのない黒パンプスが常識
ブラックフォーマルのパンプスは、黒で飾りのないものがルールです。
バックルなどの金具、飾りの一切ない、シンプルなものを選びましょう。
つま先が開いたオープントゥや、履き口が部分的にないような、露出のあるデザインもNGです。
素材は、殺生を思わせる革を避け、布製のものが理想とされていますが、最近はシンプルな革製のパンプスを履く人も多いようです。
その場合は、牛革や合皮の、プレーンな素材を選びましょう。爬虫類を思わせるクロコダイルの型押しや、動物を思わせるスエードはNGです。
また、エナメルなどの光沢があるものも、華美な印象があるため適しません。
光沢のない、シンプルなデザインの黒パンプスが、ブラックフォーマルのシーンの常識です。
高すぎず低すぎない、スクエアヒールがおすすめ
弔時の際は、長距離のお出かけになることや、長時間立ちっぱなしになることが多いのも、考慮しておきましょう。
このため、脚に負担がかかるハイヒールは避けた方が無難です。ピンヒールのような細いヒールも、歩くのに不安定でおすすめできません。
歩きやすいのは、スクエアタイプのミドルヒール（5～6cmの高さ）です。太さのある四角いヒールは最も安定感がありますし、見た目も上品です。
また、ヒールのないフラットパンプスも、避けた方が無難です。
ある程度ヒールの高さがあった方が歩きやすいですし、ぺたんこの靴は、弔時に履くにはカジュアルすぎる印象があります。
ビジネスパンプスとの併用も可能
黒のプレーンなパンプスは、ビジネスや慶事のセレモニーなど、ブラックフォーマルの以外のシーンでも活躍してくれます。
そのため、使いまわしのきく無地の黒いパンプスを一足用意しておくと便利です。
若い方なら、就職活動などに使用したビジネスパンプスを、ブラックフォーマルの際にも利用するという手もあります。
ただしその際は、手持ちの靴を喪服と合わせても失礼がないかどうか、しっかりチェックしてください。
冠婚葬祭のシーンに適さないものである場合は、上で説明したようなパンプスを購入しておきましょう。
インソールなどを使って、サイズ調整まで万全に
喪服の際は、ストッキングか薄手のタイツでパンプスを履くことになります。
そのため、試着する際は、それを想定してサイズを合わせなくてはならないことに注意しましょう。
靴下を履いていては、正しいサイズ合わせができません。また、素足で履くよりストッキングで履く方が、すべりが良くなります。
いざ、パンプスを履いてかかとが抜けてしまうときは、インソールを入れたり、かかとに専用のクッションテープを張ったりすることで、微妙なサイズ調整ができます。
フォーマルなシーンでは、歩き方や立ち振る舞いにも気をつけたいものです。
慣れないパンプスで歩きづらかったり、足を痛めたりする失敗を避けるために、あらかじめフィッティングを行い、サイズ調整まで行っておくと良いでしょう。
いかがでしたでしょうか？ブラックフォーマルのシーンでも、足元までしっかりマナーを行き届かせ、いざという時こそ、大人の女性としての品格を持ち続けたいですね。
