パンプスはついデザイン重視で選んでしまい、購入してから「サイズが合わない!」とあわててしまうことがよくありますよね。自分のサイズのものを選らんだのに、履いてみたらしっくりいかないことも。
パンプスがきつかった場合には、薬剤や器具を使ってアッパーをストレッチさせたりなどの特殊な作業が必要になりますが、ゆるい場合には、インソール(中敷き)で調節することが可能です。
インソールを入れるだけで、あきらめかけていたお気に入りのパンプスが履けるようになるなんて、とても嬉しいですよね!
サイズ調整ができるインソールは実にさまざまで、選ぶときに迷うでしょう。
足を入れたときにかなり余裕があるパンプスの場合には、中敷き全体を覆うインソールがおすすめです。ただし、底の浅いパンプスでは、分厚いものだと脱げやすくなりますので注意しましょう。逆にくるぶしに履き口が当たってしまうような深いものであれば、たっぷりクッションが内蔵されたものや、立体構造のインソールを入れると快適な履き心地になります。
横幅に余裕があるパンプスでは、カップインソール型のものがベストです。脇からも足を包み込んでくれるので、パンプスの中で足が泳ぐのを防いでくれます。パンプスの側面に足が当たることも減りますので、靴擦れ防止にもなるでしょう。
また、スポーツドクターが監修したという、中足骨パッドや土踏まずパッド、足指の付け根パッド、かかとクッションがついたカップインソールもあります。立ち仕事など足を酷使する人にはピッタリですね。
ゆるいパンプスの中で、足が前に滑って痛い思いをした経験はありませんか?特にヒールが高いパンプスでは、重力の法則に則って、どうしても指先がトウ部分に押し付けられてしまいます。そんなときは、ハーフタイプのインソールを使用してみましょう。
ちょうど重心がかかる足の前半分のところにインソールがあると、着地時の衝撃を吸収しながら前すべりを予防してくれるので、とても歩きやすくなります。また、足指の付け根のくぼんだところにフィットする形のものもあり、足をホールドしてくれるので快適です。中足骨をサポートしてくれるタイプのものは、外反母趾の痛みを軽減し、進行を予防してくれるメリットがあります。
また、パンプスの後ろ半分に装着するタイプもサイズ調整に役立ちます。重心を前にいかないように調節してくれるインソリアや足裏のアーチをサポートする土踏まずにフィットするものなどは、低いヒールの靴を履いたときのように重心を安定させてくれます。
このように、サイズ調整に役立ついろいろなインソールがありますが、素材にも注意が必要です。
ジェルのものは、クッション性やグリップ性があり、透明なので目立たないという利点があります。ですが、汗をかく季節にはあまり快適とはいえません。気温が高いとやわらかくなり、劣化して足に張り付いてしまうこともありますので、つけっぱなしは避けたほうが無難です。
ウレタン入りのものは、クッション性がバツグンによく、布で覆われていることが多いので、吸汗性もあります。ただ、分厚くなりすぎることがありますので、厚みをよくチェックしてください。
表面が布や本革、メッシュ地のものも、吸汗性にすぐれていて、どの季節にも快適に使用することができます。抗菌消臭加工がされているものもあり、ニオイが気になる人に重宝するでしょう。ただ、汚れが目立ちやすいという欠点がありますので、外出時にパンプスを脱ぐ機会がある場合には気をつけましょう。
ウールものは、冬は暖かく、夏は汗を吸いながら、ウール本来の抗菌性が作用してくれるので、すべての季節にマッチしますが、どうしてもへたりやすいのが欠点です。
多少のサイズ違いなら大丈夫、と出かけても、あとで足がつらくなってしまうこともありますので、小さめのインソールをポーチなどに忍ばせておくと、いざというときに便利です。
また、もし下駄箱に眠ったままのパンプスがあったら、インソールで生き返らせてあげてくださいね。