お気に入りのパンプスでも、ヒールがすり減ってしまったのでは、履く頻度も減ってしまいますよね。
靴の修理屋さんに持っていくのもいいですが、お金も時間もかかってしまいます。特にピンヒールではすり減りが早く、いちいち修理に持っていったらたいへんです。
それなら、自分で修理してしまいましょう。かなり安く済みますよ。「ヒールの修理なんて難しそう!」と思いがちですが、コツと道具さえあれば、意外と簡単なのです。
すり減ったヒールを修理するには、まずどんな形の靴底なのかをチェックしましょう。
もし、トップリフト(ヒール部分の底についている部品)形状のものであれば楽勝です。
同じ大きさのトップリフトを、DIYショップやインターネット通販で購入します。
トップリフトはいろんな種類があるので、サイズや素材をよくチェックしてくださいね。
特に、中芯の差しこむ金属部分にも太さの違いがありますので、先に引き抜いておいて太さを確認してから購入しましょう。
また、トップリフトは100円ショップでも売られていることがありますが、少し高い値段の頑丈な素材のものを専門店などで購入すると、交換頻度を減らすことができます。
交換する際には、ペンチやニッパーと、金づちを用意します。ペンチやニッパーですり減った古いトップリフトを引き抜くのですが、
かなりすり減りが進んで取り外しが難しいときには、トップリフト専用のペンチを購入しましょう。
真ん中の金属部分まできれいに取り除いたら、新しいトップリフトを差しこみ金づちでトントンとはめこんでいきます。
このとき、靴修理用の台があれば一番いいのですが、逆さにしたイスの足や、お茶筒などをパンプスの中にあてがうとやりやすいでしょう。
ヒールが独立したものでなく、一面のソールタイプのものは、すり減ったところに部分補修パッチを貼りつけるか、靴底補修剤で補修する、という方法があります。
部分補修パッチは、半円形の形状のものが多く、すり減り部分にあてて強力接着剤で貼るか、小さなクギを打って留めます。
靴底補修剤は、まずガムテープなどですり減り部分の周りを囲んでマスキング加工をしてから、
チューブに入った半液状のゴムをすり減ったところに流しこみ平らにして、乾くまで待ちます。
そしてゆっくりテープを剥がし、はみ出した部分を削って形を整えます。ただし、ブラック、ホワイト、ゴム色など限られたカラーしかないので、これらに合わないと目立ってしまいます。
また、補修した部分は本来の靴底より摩擦に弱いので、長持ちは期待できません。大事なパンプスであれば、やはり靴修理の専門業者に託してくださいね。
もし、薄いソールでアッパー部分まですり減ってしまったパンプスは、残念ですが処分したほうがいいでしょう。
このように、パンプスのヒールやソールは、自分で修理ができます。でも、外側だけ減りが早いとか、
人よりヒールの後ろ部分の減りが早い、というようなことがあれば、立ち方や歩き方にも気をつけましょう。
外側ばかり減るのは、O脚の可能性があり、内側ばかり減るのは、X脚の傾向があります。
O脚気味の人はお尻に力を入れて重心を内側に持っていくように足運びに注意しましょう。
X脚気味の人は、若干ひざをゆるませて歩き、足を真下に降ろすように気をつけてみてください。
骨格のゆがみは放っておくと進行してしまうことが多いので、症状に合った筋肉トレーニングをしたり、整体を受けたり、早めのケアをしておくといいですね。
パンプスの修理は、自分でも簡単にできますが、うまく修理をする秘訣は、早めに対策を立てることです。
少し減ったな、という段階で修理をすると、トップリフトの交換やソールの補修にも手間がかかりません。
また、すり減りがトップリフトやソールを超えてしまってから修理しても、パンプスのダメージは自分では直せなくなります。
パンプスのヒールはこまめにチェックし、いつも快適なパンプスが履けるようにメンテナンスしておきましょうね。