「一目惚れのデザイン、試し履きしたら意外と馴染む!
嬉しくて気持ちが高ぶって思わず買ってしまったのに、家に帰ってから試し履きをしてみたり、初おろしの日には足に馴染まない。」
そんな経験はありませんか?
履いていたらサイズはもちろん、足幅がキツく感じられたり、靴擦れしていたり。
「夕方にむくんでいるからかな?」と気にせず履き続けると、足の親指の骨が「くの字」に曲がってくる外反母趾や、指の爪が内側へと巻きこんで生えていく巻き爪、足の指が折れ曲がったままの状態で関節の背が靴に当たることで摩擦でタコができたり指の腹に魚の目ができたりするハンマー・トゥ等、サイズや形の合わない靴で間違った履き方を続けることで足に非常に負担がかかります。
オシャレを目一杯楽しむには、靴と足のトラブルは絶対に避けるべきです。
まず靴を履く前、つまり購入時の試し履きの時点で気を付けることがあります。
① 「つま先の余裕があるか」
足のつま先と靴のつま先部分とのスペースを「捨て寸」といいますが、ポインテッドトゥといわれる尖がったデザインはより広めに、そして丸みのあるラウンドトゥのパンプスだと1~1.5cm程度の捨て寸が必要になります。この捨て寸が十分確保されないと、履いている間はずっとつま先が圧迫された状態になり、ハンマートゥや巻き爪などの原因になります。
② 「ボールジョイントのフィット感」
親指の付け根から小指の付け根にかけての足の幅が最も広い、つま先の足の横幅をホールドするボールジョイントの締め付け部分を「ボールジョイント」といいます。このボールジョイントの部分が靴にちゃんとフィットしているかを確かめます。ちょっとした試し履きでも跡が残るような締め付けだと、歩くときに親指や小指の付け根が圧迫され痛みを生じます。そして擦れて傷が出来てしまう可能性もあります。
③ 「試し履きは必ず両足で」
靴を購入する際は店頭に自分のサイズがないと、店員さんにサイズを申告してストックから出してもらうことがあります。意外かもしれませんが手間を取らせて悪いから、と試し履きの際も座ったままで片側の靴のみサイズ合わせをして購入に至る人が結構多いのです。今までに購入していた靴で買い足しの分だから問題ない、というような場合でも体調や体重によって人間の足のサイズは左右で違いが出てきます。必ず左右の足のフィット感を確かめるようにしましょう。
④ 「購入する時間帯は、夕方がベスト」
人間の身体は夕方なるとむくみやすいので靴は夕方に買った方がいいといわれています。特に冬場は水分が体内に溜まりがちなので、夕方になるとブーツが上がらないという人もいるほどです。サイズが合わないという差ほどではなくても、ボールジョイントが擦れていたくなったり、指の一部分に重心が偏ったりと良い状態ではない足に合わせることで、「靴を履いていて足が痛くなって脱ぎたくて仕方ない!」という状況を避けることはできます。
オシャレを優先するあまり、サイズ合わせやフィッティングをおろそかにして足に傷を作ることがないようにしっかりと自分の足型に合った正しいサイズのパンプスを選ぶ必要性があります。またパンプスでもヒールの高さによってサイズ感が変わってくることがあります。正しいサイズを選ぶためにも、必ず試し履きをしましょう。
試し履きで問題がなければ、履き方にも注意しましょう
① 「重心は真ん中」
ヒール高のあるパンプスを履いていると、どうしても重心がつま先へと寄ってしまいます。この状態が続くと、靴の中でつま先が圧迫されて巻き爪になったり、体重の重みを分散しようとしてハンマー・トゥになってしまうことがあります。
② 「正しい歩き方」
正しい歩き方の基本は、正しい姿勢をすることから始まります。背筋を伸ばして常に視線を真っ直ぐにし、腰と頭が地面に対して垂直になっているか確認しましょう。そして前足に重心が乗ったときに身体が一直線になり、後ろ脚だけが後ろにあるイメージが良いとされます。つまり、重心移動がスムーズになされることが大切なのです。
正しい履き方はどんなデザインでもヒール高でも共通します。
姿勢を正すだけでも、そして履いて真っ直ぐに立ったときにちゃんと重心が真ん中にきてるか確認するクセをつけるだけでパンプスを履いた際の痛みはグッと軽減されます。
正しい履き方をマスターして、パンプスのオシャレをもっと楽しみましょう!